棚受け金具を壁に取り付けるには下地と呼ばれる壁の内側にある柱材に取り付けないと、ビスでしっかり固定したと思っても、使っているうちに外れて落ちてしまう恐れがあります。そうならないためにも、取り付ける際は壁に下地があるかを必ずチェックして、しっかりとビスで固定しましょう。
一般的な部屋の壁は、柱と柱(または間柱)の間に石膏を固めたボードが取り付けられ、その上に壁紙が貼られた構造になっています。石膏ボードの部分は空洞。ここに取り付けても、いわばスポンジにビス留めしているような不安定な状態になってしまいます。しっかりと固定するためには、下地を見つけ、下地に届く長さのビスで取り付けることが大切です。
戸建住宅などの場合、柱の芯から隣の柱の芯の間隔は、ほとんどが約450mmピッチ(または300mmピッチ)。つまり、部屋の隅やドア枠などから450mmまたは300mmごとに柱(下地)があるのです。メジャーで測りマスキングテープで印を付ければ、位置の目安になります。
戸建住宅マスキングテープの印を目安として、壁裏探知機を使って探します。
先端に細い針がついた壁裏探知機を壁に対して垂直に差し込みます。下地があれば途中で止まり、それ以上差し込みが出来ません。つまり、ここは取り付けが可能な場所です。
針を深くまで差し込めた場合は壁が空洞だということ。ここには下地がないので取り付けはできません。
センサー式の壁裏探知機のスイッチをいれ、壁に沿わせながらマスキングテープの印に向かってゆっくりと動かしていきます。ランプが点灯したところが下地の端です。
次に反対側からもセンサーを壁にゆっくりと沿わせていきます。ランプが点灯したところが反対側の端です。
こうして調べることで下地の幅がわかります。ちなみに、柱なら100mm程度、間柱なら30~40mm程度です。
取り付けたい壁の近くに照明スイッチやコンセントプレートがある場合は、カバーを外して壁の中の状態を確認する事ができます。安全のためブレーカーは落としておきましょう。
壁をコツコツ叩いてみて太鼓のように響くような場合は空洞、あまり響かず鈍い音の場合は下地がある可能性があります。ただし、この方法は初心者には難しいので壁裏探知機を使用されることをお薦めします。
ドアや窓の周囲には、枠を取り付けるために必ず下地があります。下地探しに自信がない方はドア上や窓上に取り付けてみてはいかがでしょうか?
天井の高さに合わせた木材と専用の突っ張り金具を使って「柱」を作ることが出来ます。このように自分で作った「柱」なら、確実に取り付けができますね。
安心して使うために、取り付け前には必ず下地の位置を確認してくださいね。
<協力>
TANOKはものづくりの楽しさを広めるために集まった番匠智香子、たまいかおり、嶋崎都志子の3人のDIYアドバイザー集団です。フリーペーパーの発行やイベント教室などを通して、暮らしのなかのちょっとした手づくりで温かい気持ちになれるもの、工具を使って本格的につくるものなど、いろいろな「たのしくつくるもの」を提案しています。